コラム

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 COLUMN 1. 去勢・避妊について

 v. ラナの幸せ

我が家のラナは散歩が大好きです。「さんぽ」という言葉が聞こえただけで、もう嬉しくてたまらないといった様子で、玄関に行って"待ち"に入ります。「お利口にしてないと行かないよ〜!」と言うと、フセをして何分でも何十分でも、ワクワクしながら待っています。我が家は共働き夫婦のため、1日に10時間以上も、家の中で独り留守番をする生活を強いています。そのせいもあるのでしょうが、「直向で芯の強い、明るいWANに育って欲しい」と願って付けた名前以上に、人やWANとの触れ合いが大好きな社交的なWANに育ちました。

そんなラナを見ていると、単純ながら、交配する予定もないのに年に2度やってくるヒート時期を憂鬱に過ごさせるより、一年中大好きな散歩に行けた方が幸せなのではないかと思います。そんなに散歩が好きなら、ヒート時期にも散歩に行けばいいんじゃないの?と思われるかもしれませんが、ヒート時期に下手に出歩いて、よそのオスWANの発情を刺激するようなことは、マナー上も安全性の面からも、したくありません。それならば、動物の本能を抑制し続ける生活よりも、本能から開放するための避妊手術を…と思うのです。

こういう考え方に関して、オーナーの都合のいいエゴだと言う方もいらっしゃいます。そうですね、エゴだと思います。

では、去勢することだけがエゴでしょうか?生まれたままの姿で…ということは、動物としての本能も守ってあげたいということのはずです。それならばなぜ、本能の赴くままにさせてあげないのでしょうか?発情のたびにお互いがいいと思う犬と交わり、犬種など関係なく子供を宿した方が、犬にとっては自然な姿だと思うのですが、それはしないのですよね?このように、去勢せずに生殖本能を一生抑制したまま生活させることや、交配をコントロールすることは、エゴではないのでしょうか?

私は、去勢することとしないこと、どっちがどれくらいエゴか、どっちがどれくらい非人道的かなんてナンセンスだと思います。

結局、どんなWANだって人間のエゴとストレスだらけの中で生きています。それでも犬は、家族の中に自分の居場所があって、愛されていることが実感できれば、それだけで幸せだそうです。私の思う、ラナと私達の共通する幸せは「ラナが私達のパートナードッグとして、生涯一緒に仲良く暮らして行けること」だと思っています。そのためになら、あらゆる努力をしたいと思います。

こんな私達の幸せを実現するために、出産やヒートといった本能に縛られた行為が必要かと問われると…やはり私には必要の無いものに思います。


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